〜☆幻鳥のラクガキ日記☆〜

更新はまれですが、良ければ見てってください!

てんの過去話。小説。

何かをきっかけに壊れていく、彼の運命。

これはある一人の少年のお話。

 

ニナ「ほーら!ジェンとはも!こっちにおいで!!」

はも・ジェン「う、うんっ!!」

 

双子の運命が変わっていったのは何が原因だったろうか。

幸せだった家庭も、徐々に壊れていく。

 

ダウン「ジェン?いるか?」

ジェン「な、何?お父さん」

ダウン「こっちにこい」

ジェン「え?あ、う、うん。ごめん、お姉ちゃん」

はも「ううん、いいよ?終わるまで待ってるから」

久しぶりに父親に呼び出されたジェン。はもは何かをすることもなく、

ジェンが戻ってくるのを待っていた。

だけど、途中で異変に気付く。もう何時間も待っているのに

まだジェンが戻ってきていない。

ジェン「げほっげほっ…ごめんお姉ちゃん…遅くなっちゃった…」

はも「!おかえり!!って…遅かったね、何かしてたの?」

ジェン「!…あ、あはは…少し怒られちゃって…」

はも「?そっかー」

はもは少し疑問に思いながらも、ジェンとまた遊ぶことにした。

ここで気付いていたらよかったのかもしれない。

 

ジェン「ねーお姉ちゃんー、お姉ちゃんはさー痛いの嫌い?」

ジェンはいきなりはもに聞きだした。

はも「んー当たり前でしょー、痛いのは大嫌いだよー」

ジェン「…やっぱそうだよねぇ、僕も大嫌い」

はも「そういや最近学校は大丈夫なの?いじめとか」

ジェン「んー、もう大丈夫だよー。お姉ちゃんのおかげー」

はもはついこの前、ジェンを虐めていた数人の男子を

顔が膨れ上がるまで殴ったり蹴っていたのだ。それをきっかけに

ジェンのいじめはなくなった。

はも「私の大事な弟だもん。大切にしたいじゃん?」

ジェン「そ、そっか!いつもありがとね」

ジェンははもにお礼を言った。はもにとって、姉弟だから守るのは

当たり前なのだろう。

はも「あとさー…最近よくお父さんとかお母さんに呼び出されてるけど

   何してるの?」

ジェン「!…言えない」

はも「え?」

ダウン「おいジェン。行くぞ」

ジェン「!う、うん…それじゃお姉ちゃん、僕行ってくるね」

はも「い、行ってらっしゃい」

ジェンははもにあることを隠していた。隠していたというより、

隠せざるをえなかった。ジェンは親たちに酷いことをされていた。

虐待と言えるかもしれない。そう…ジェンが親にされていたことは人体実験。

人に言おうものなら、自分の双子の姉、はもを殺すと口止めされていた。

大好きな姉が殺されるくらいなら、自分が犠牲になったほうがいいと、

ジェンは考えていた。

 

はも「ジェン?大丈夫?」

ジェンが人体実験に使われるようになってから、1年がたっていた。

ジェンの体は弱り切り、自分の体を無理に動かしているようなものだった。

はもは、ジェンが弱っていくのを見てジェンの身に何があっているか

少しわかってきていた。

ジェン「うん。…大丈夫だよ」

はも「そっか。無理はしないでね?」

ジェン「うん」

はもは決意していた。次、ジェンが連れて行かれる時、こっそりついていくことを。

もしもの時は、自分で対処ができる。はもは、友達と毎日のように

遊びで戦っていて、十分強かった。

ニナ「ジェン?いらっしゃい?」

ジェン「!うん…」

はも「!…」

今、ついていくしかない。弟を助けるために。はもの頭には、弟を助けること

しかなかった。

 

 

ジェン「う゛…あ゛ぁ゛…」

はもの予想通りだった。ジェンはベッドの上で、自分たちの親に

注射をうたれていた。もがき苦しみながら。

はも「!っ…殺す…」

はもはある決断をすぐにした。ジェンを苦しめている自分の親たちを

殺すことを。親を殺した後は、自分が親の仕事をすればいい。

そう、あとのことも考えていた。

決断してすぐ、はもは自室へ行き、自分の武器を取りに行った。

親の首をはねることができる、大きな自分のお気に入りの武器、太刀。

はも「…うおらあぁぁぁぁあぁぁっ!!!!!!!!」

一気に親の首をはねていく。すぐ楽になれるよう、はもなりに

考えたものだった。はもの目は怒りに満ちていた。親へのつもりに積もった

怒り。自分の弟を傷つけた親への怒り、憎しみ。

はも「てん!!!!!!…っう゛!?」

ジェン「う”あぁ…あ”ぁ”…」

はもはジェンに首を絞められていた。はもはすぐに気付いた。

自分も、ジェンにとって親と同じようなもんだったんじゃないかと。

気付くのが遅かった、ジェンはそれに怒っているんだと。

はも「ジェ…ン…ごめんねっ…ごめ…んっ…」

首を絞められながらも、ジェンに抱き着き、謝る。

ジェンの暴走が止まるよう、願いながら。

 

ジェン「…おねぇ…ちゃ…ん…?」

はもが謝り続けて、5分ぐらいたっていた。

ジェンの暴走も止まっていて、はもはほっとした。

はも「ジェン…ごめんなぁ…私…気付けなかった…」

ジェン「!…いいの…もう…お姉ちゃんのおかげで終わったから…」

ジェンはありがとうとつけくわえる。

はも「あ…血の匂い…大丈夫…?」

ジェン「うん…大丈夫…もう慣れちゃった…」

はも「そっか…私も…もう慣れてる…あとでお父さんたちのお墓作ろうね…」

ジェンはうんとうなずいた。はもは、自分の親を殺したことに少しだけ

罪悪感を感じていた。こんな親でも、昔はいい親だった、自分たちを産んでくれた。

立派な墓を作ろうと、はもは思った。

 

はも「よし…こんなもんでいいと思う…?ジェン…」

ジェン「いいんじゃないかな…これならお父さんたちもゆっくり眠れるよ…」

はも「そっか…お父さん、お母さん…今までありがとう…」

はもは、自分の魔法で父たちの墓を作った,。母の墓は、母の好きだった花、

ひまわりをかたどった形。父の墓は、自分たち二人をかたどった形。

 はも「ねぇ…ジェン」

ジェン「なぁに?」

はも「私…俺ね、ジェンの良い名前見つけたんだ」

ジェン「へ…?どういうこと…?」

ジェンは不思議そうに顔を傾ける。

はも「ほら、ジェンの名前ってさ、ジェン=ライトニング=テンペスタでしょ?」

ジェン「う、うん…そうだけど…?」

はも「テンペスタからね、ペスタをとって、てん。俺とジェンが

   双子だってすぐ分かるように…どう?」

ジェン「てん…僕にそんな名前似合うかなぁ…?」

はも「似合う似合う!これからきっと、もっと男らしくなれるよ!」

ジェン「そっか…じゃあ…これから僕は…ジェンじゃなくなるんだね」

はも「うん…それに、ジェンのままだと色々思い出しちゃうでしょ?」

 ジェン「確かに…そうだね…」

はも「じゃあ決まり!これからもよろしくね、てん」

てん「うん!よろしく、お姉ちゃん」

はも「それと…そろそろお姉ちゃんは卒業したらどうだい?俺ら同い年だしさw」

てん「うぅ…考えとくよ…」

はも「へへっwじゃあこれからてんは…弱った体鍛えるために私と筋トレねww」

てん「う、うん…wあ、姉ちゃん…立てないかも…助けて…」

はも「しゃーねーなwほら、おぶってあげるからw」

てん「えへへ…wありがと…w」

二人は以前より仲良くなれた。それは、はもがてんを守らなきゃと

考え始めていたから。そして、同じようにてんも思っていたから。

片方に足りないものをもう片方が補う。そうやってこの少年は

これから生きていく。

                          えんど。

 

疲れましたw最後適当ですが気にしないでくださいw

それではw